プリンタドライバの主な制限事項について説明します。
lprコマンド、cngpijコマンドの制限事項
1. lprコマンドでは、指定したオプションのパラメータに誤りがある場合は、オプションにより動作が異なります。PageSize, MediaType, InputSlot以外の場合は、警告なしに印刷ジョブが強制終了します。
オプションのパラメータに誤りがある例(強制終了しない場合)
lpr -P MP540 sample.ps -o MediaType=plan -o CNQuality=2
2. lprコマンドまたはcngpijコマンドで画像ファイルを直接印刷する場合、複数枚に分割して印刷されることがありますので、その場合は画像の大きさを調整してください。
3. lprコマンドまたはcngpijコマンドでPostScriptファイルを印刷する場合は、CUPSはそのPostScriptファイルを印刷領域の左下角に寄せ、かつPostScriptファイルが定義する大きさ分展開します。用紙サイズより大きなPostScriptファイルを印刷しようとした場合、用紙サイズよりはみ出した部分は印刷されません。
ステータスモニタの制限事項
1. 印刷が開始されるまでステータス表示ができません。
ステータスモニタを起動した際に、印刷が開始されていない場合は、ステータス情報が取得できないため、「待機中」のメッセージのみ表示します。
2. 電源OFFの検出を行わないため、本機の電源をOFFにした状態では、プリンタの状態を表すメッセージは表示されません。
3. 印刷を行ったユーザーとは異なるユーザー権限でステータスモニタを起動すると、ステータスモニタは起動できますが、そのジョブに関するステータス取得はできません(ステータスは「待機中」のままとなります)。
4. LAN環境が構築されていて、IPアドレスを設定している場合、ステータスモニタが正常に表示できない場合があります。
その場合はCUPSのセキュリティ設定変更を行う必要があります。
/etc/cups/cupsd.confの以下の項目に、設定しているIPアドレスを追加し、CUPSデーモンを再起動してください。
<Location />
<Location /admin>
例:
:
:
<Location />
Order allow,deny
Allow localhost
Allow From XXX.XXX.XXX.XXX <- この行に設定しているIPアドレスを追加してください。
</Location>
:
:
<Location /admin>
:
:
Order allow,deny
Allow localhost
Allow From XXX.XXX.XXX.XXX <- この行に設定しているIPアドレスを追加してください。
:
:
</Location>
ここでXXX.XXX.XXX.XXXは設定しているIPアドレスを示します。
ネットワーク等に関するセキュリティ設定については、Common UNIX Printing Systemのホームページ(http://www.cups.org/)を参照してください。