それぞれのコマンドの特徴と使用方法を説明します。
使用できるオプションと組み合わせの制限については、以下を参照してください。

オプション設定

印刷オプションの組み合わせの制限について(lpr)

印刷オプションの組み合わせの制限について(cif)

lprコマンド

lprコマンドでは、PS、BMP、TIFF、JPEGなど、CUPSがサポートしているデータ形式のファイルを指定できます。
CUPSがサポートしているデータ形式の詳細は、Common UNIX Printing Systemのホームページ(http://www.cups.org/)を参照してください。

lprコマンドを使用してファイルを印刷する場合は、以下のように入力します。

[user@zzz /yyyy]$ lpr -P MP640USB [印刷したいファイル名] {-o オプション}

CUPSのWebインターフェースでプリンターの設定を変更した場合は、変更後の値がデフォルトになります。

プリンター登録名を省略すると、デフォルトのプリンターが使用されます。

モノクロ印刷でSample.pngを印刷する場合の書式例

[user@zzz /yyyy]$ lpr -P MP640USB Sample.png -o CNGrayscale

A5の用紙サイズにSample.pngを印刷する場合の書式例

[user@zzz /yyyy]$ lpr -P MP640USB Sample.png -o PageSize=a5

幅15cm、長さ15cmの用紙サイズ(ユーザー定義用紙)でSample.pngを印刷する場合の書式例

[user@zzz /yyyy]$ lpr -P MP640USB Sample.png -o PageSize=Custom.150x150mm

lprコマンドについての制限事項は「主な制限事項」の「lprコマンド、cngpijコマンドの制限事項」を参照してください。

cifコマンド

cifコマンドを使用する場合は、suコマンドでスーパーユーザーになる必要があります。
cifコマンドは、USB接続でのみ使用できます。

cifコマンドを使用してファイルを印刷する場合は、以下のように入力します。
印刷したいファイル名を省略した場合、データがPPMの場合のみ標準入力から渡されるものとして処理をします。

[root@zzz /yyyy]# cifmp640 [印刷したいファイル名] [オプション] > /dev/usb/lp0

cifコマンドで印刷できるデータの形式は、以下に限られます。

- TIFF:非圧縮モードのみ

- BMP:各色8bitRGBのみ

- PPM:各色8bitRGBのみ(バイナリ形式)

- PNG:各色8bitRGB/8bitGray/Index/各色8bitαRGB/8bitαGray

印刷できないデータ形式が指定された場合、プリンタードライバーは、エラーメッセージを表示して処理を終了します。
また、2ページ以上になるファイルの場合は、1ページ目のみを印刷します。

cifコマンドを使用した印刷方法では、ステータスモニタにプリンターの状態やインクの残量は表示されません。

以下のようにコマンドを入力すると、バージョン情報や使用方法、オプションの一覧などが表示されます。

[root@zzz /yyyy]# cifmp640 --help

モノクロ印刷でSample.pngを印刷する場合の書式例

[root@zzz /yyyy]# cifmp640 Sample.png --grayscale > /dev/usb/lp0

A5の用紙サイズにSample.pngを印刷する場合の書式例

[root@zzz /yyyy]# cifmp640 Sample.png --papersize a5 > /dev/usb/lp0

幅15cm、長さ15cmの用紙サイズ(ユーザー定義用紙)でSample.pngを印刷する場合の書式例

[root@zzz /yyyy]# cifmp640 Sample.png --papersize user --paperwidth 15000 --paperheight 15000 > /dev/usb/lp0