アプリケーションソフトを起動せずに、印刷するファイルを指定してターミナルソフトから直接印刷を行う方法について説明します。
以下の方法で印刷を行うことができます。

lprコマンド

lprコマンドでは、PS、BMP、TIFF、JPEGなど、CUPSがサポートしているデータ形式のファイルを指定できます。
CUPSがサポートしているデータ形式の詳細は、Common UNIX Printing Systemのホームページhttp://www.cups.org/)を参照してください。

lprコマンドを使用してファイルを印刷する場合は、以下のように入力します。

[user@zzz /yyy]$ lpr -P [プリンター登録名] [印刷したいファイル名] {-o オプション}

CUPSのWebインターフェースでプリンターの設定を変更した場合は、変更後の値がデフォルトになります。

プリンター登録名を省略すると、デフォルトのプリンターが使用されます。

モノクロ印刷でSample.pngを印刷する場合の書式例

[user@zzz /yyy]$ lpr -P MG6300USB Sample.png -o CNGrayscale

A5の用紙サイズにSample.pngを印刷する場合の書式例

[user@zzz /yyy]$ lpr -P MG6300USB Sample.png -o PageSize=a5

幅15cm、長さ15cmの用紙サイズ(ユーザー定義用紙)でSample.pngを印刷する場合の書式例

[user@zzz /yyy]$ lpr -P MG6300USB Sample.png -o PageSize=Custom.150x150mm

lprコマンドの制限事項

1. lprコマンドで画像ファイルを直接印刷する場合、複数枚に分割して印刷されることがありますので、その場合は画像の大きさを調整してください。

2. lprコマンドでPostScriptファイルを印刷する場合は、CUPSはそのPostScriptファイルを印刷領域の左上角に寄せ、かつPostScriptファイルが定義する大きさ分展開します。用紙サイズより大きなPostScriptファイルを印刷しようとした場合、用紙サイズよりはみ出した部分は印刷されません。